記事紹介2021年08月06日

都心Aクラスビル、賃料下落一服し小幅上昇

三幸エステート(株)は30日、(株)ニッセイ基礎研究所と共同開発した成約賃料に基づくオフィスマーケット指標「オフィスレント・インデックス」(2021年第2四半期(4~6月)版)を公表した。

東京都心部のAクラスビル(延床面積1万坪以上、基準階床面積300坪以上、築年数15年以内)の坪当たり賃料は、3万5,332円(前期比23円上昇)。昨年までの大幅な下落は落ち着き、横ばいとなった。空室率は1.9%(同0.1%上昇)で3期連続で上昇した。複数の新築ビルが空室を抱えて竣工したことに加え、新築ビルへ移転したテナントの二次空室も発生した。もっとも、高い競争力を有するAクラスビルでは賃料の調整等によりテナント誘致が進む事例もあるなど、空室率上昇ペースは鈍化していると分析している。

Bクラスビル(基準階面積200坪以上でAクラスに含まれないビル)は、坪当たり賃料は2万250円(同201円上昇)と、7期ぶりに上昇した。空室率は4.0%(同1.4ポイント上昇)と5期連続で上昇し、上昇幅も大きい。新築ビルに移転したテナントの二次空室や統合移転により生じた空室が目立ち、空室率の上昇ペースは速い。

Cクラスビル(基準階面積100坪以上で200坪未満、築年数制限なし)は、坪当たり賃料が1万6,838円(同155円上昇)と、小幅ながら5期ぶりに反転上昇した。空室率は3.6%(同0.3ポイント上昇)と5期連続で上昇。統合移転や自社ビルへの集約等で空室が生じるケースがある一方で、A・Bクラスビルと比較してテナントの動きが見られるため、空室率の上昇ペースは緩やかになりつつある。

(不動産流通研究所より引用)

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